こんにちは。
野中やすおです。
市長経験者、市民派議員、市民が中心となって運営している「自治体議員政策情報センター虹とみどり」が開催する「第14回全国研究集会2022 in 静岡」に参加してきました!
開催日は8月20日、21日の2日間でしたが、オプショナルツアーとして前後にもう2日間プログラムが用意されていました。せっかくなので、私は8月19日(金)に開催された「浜岡原子力発電所の現状と取り組みを視察する」ツアーに参加してきました。
浜岡原子力発電所(以下、浜岡原発)は、静岡県御前崎市の遠州灘に面した平坦な海岸地帯に位置する中部電力唯一の原発になります。
バックには、茶畑が連なる牧之原台地があり、目の前には綺麗な海が広がるという場所でした。
残念ながら視察中は写真撮影が制限されていたので、写真は全然取れませんでしたが、一般の方でも入ることができる「浜岡原子力館」、あるいは一般の方は入ることのできない厳重な警備の中にある原発建屋や防波壁のすぐ近くまで見ることができました。
座学では、浜岡原発の概要や安税工場対策工事の現状、また浜岡原子力館の原寸大の模型を使いながら原発施設について担当の方が丁寧に解説をしてくださいました。私もいくつかの質問を投げかけましたが、出来るだけわかりやすく、担当者が不明な点は分からないとごまかすことなくはっきり答えてくださったことに好感を覚えました。
ただやはり私は様々な懸念が残り、また環境を大きく改変させる可能性がある原発は不要だと思っています。
原発に著しい安全性の懸念があることは今更私が指摘するまでもないことですが、浜岡原発3〜5号機は、3.11前あるいは後から11年以上動いていません。これだけ長い期間動いていない中、正直「今更動かすの?」というのが正直な感想です。安全性に様々な指摘がある中、さらなる安全性向上対策工事に力を入れていることは視察の中でも力説されていましたが、その工事にも莫大なコストをかけていて、またその地域の環境を大きく改変しています。そのコストの一部でも再エネに投資していたら、日本の再エネ事情はもっと進んでいた、あるいは今後も進むだろうなと常々考えます。
また現在1、2号機に対して廃止措置を行っていてそれが現在第2段階まできています。浜岡原発は、廃止開始から完了まで予定通りまで進めても30年程度かかると予想されています。さらにはいまだに高レべル放射性廃棄物の最終処分場は決定されていません。8月24日にようやく処分場の安全要件を決定したところです。ここまで考えてみても原発はつくるにしても、動かすにしても、廃炉するにしても莫大なコストがかかってしまい、経済合理性すら再エネが上回っていることはもはや経済産業省すら認めていることです。こんなオワコンである原発にいまさら執着する意味が分からないというのが正直な思いです。
何より今回のロシアによるウクライナ侵攻で「原発は攻撃される施設」であることが明確に判明しました。「原発を攻撃するなんてそんな馬鹿なするはずがない」という神話が今回の戦争で徹底的に消滅しました。思えば3.11の前までは、「原発は絶対安全な施設である」という安全神話が福島第一原発事故で同じく消滅しました。
日本がいい加減「原発という神話」を捨てて、脱炭素を押し進めるためにも一刻も早く再エネ普及に努めることをこれからも求めていきます。